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この頃の読書

063.gif青春の思い出が・・「青年の樹」
昔大学に入った最初の年の1961年のテレビ番組に「青年の樹」というドラマ番組があったなーと突然思い出した。
この年になると時々昔の記憶が突然によみがえってくることがある。
アマゾンで検索してみるとなんと作者はなんと石原新太郎が原作だった。慎太郎が27歳の時1959年7月から60年の5月まで「週刊明星」に連載している。
3年前の24歳の1956年に「太陽の季節」で芥川賞を取っている新進気鋭の時の作品である。

アマゾンで「石原新太郎集」を中古本100円で購入して昔を思い出しながら読み始めた。
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060.gif古本屋で1000円で買った昨年のベストセラー 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 Colorless Tsukuru tazaki and Years of Pilgrimage
作家の村上春樹の作品は「IQ69」、「海辺のカフカ」など、本のタイトルと内容がどういう結びつきなのかよくわからないのが多い。
ところがこの本は主人公多崎つくるのアクのない人柄が”色彩を持たない多崎つくる”と表現され、職業が鉄道会社の駅舎の建築修理部署社員であることから”多崎つくる”と名前が付けられ、”巡礼の年‘というのは高校のころの仲良し4人組クラスメートから訳も言われず仲間外れにされて精神的に苦しんだ末の何年か後にそのわけを聴きに3人のクラスメートを訪ねまわる巡礼になぞらえたもので、本のタイトルと内容の関連がある程度格好ついてると思う。

ある夜風呂に入ってラヂオを聴いていたらNHKで「香山リカの心の美容液」というのをやっていた。
精神科医で占い師、立教大教授、エッセイストの香山リカがラジオのパーソナリティに挑戦するものである。週末の夜のひと時、リスナーから寄せられた女性の悩みに香山が答えつつ、リラックスした雰囲気でのトークと音楽をかける番組である。
その日のトークは「ある女性Aが職場で仲良しの女性Bから突然訳も知らされず冷たく対応されるようになった。
直接原因を聴くのもなんだか怖くて聞けないでもやもやしている。この場合どうしたらよいのでしょうか?」私香山リカとしては「この場合原因はAにあるのではなく、Bにあることが多い。Bに何らかの悪い事態が発生してBがAに知られまいとそっけない態度をとるケースが多い。だから、Aは自分が悪いと追い込まずそっとしているのがよいのではないか」
こんなよくある女性心理の解説をしているトーク番組だったが、ああ!そういえば村上春樹のこの小説もこれとよく似た主人公の対人関係を巡る心の問題をテーマにしているんだなと感じた。
昔の友人関係を巡るーー巡礼の旅

060.gif村上春樹と音楽
この小説には音楽のことが随所に出てくる。
「彼女はよくその曲を弾いた。「ル・マル・ヂュ・ペイ」。田園が人の心に呼び起こす理由のない悲しみ」
リストのピアノ曲である。Iーtuneで検索して一曲購入して聞いてみた。
第1年《スイス》 S160:ノスタルジア(ラ・マル・デュ・ペイ)6:07ラザール・ベルマンリスト:《巡礼の年》全曲Classical6

「灰田は  アルコールが苦手で(「これもつくると同じだ)メンデルスゾーンとシューマンの音楽を聴き分けることができた(これはつくるにはできないことだ)」
なんてとこがあるが、灰田という登場人物の人物表現にこんな表現をするなんて他の作家にはないことだろう。

他にも登場人物アオの携帯の着信メロディーがプレスリーの「ラスベガス万歳」だったりする。
そういえばIQ69だったかにもヤナーチェクの音楽がでてくる。その本を読んでる時もi-Tuneでヤナーチェクのシンフォニエッタ 第一楽章を買って聞いたな。
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072.gif古本屋で「国民の歴史」
新しい歴史教科書をつくる会が編集した西尾幹二が作者。色々な歴史観を知っておきたいと思って古本屋で手に取って、774頁もある本が100円で売っていたので重たかったが買って帰った。
早速22章「朝鮮はなぜ眠り続けたのか」、と32章「私は今日韓関係をどう考えているか」
から読み始めた。
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063.gifノンフィクション新書版「北朝鮮経済のカラクリ」
日本の敗戦から朝鮮半島の政治体制がどのような経緯をたどったか。どうして半島の朝鮮民族は70年たっても民族統一ができないのかという疑問に駆られて朝鮮戦争に関する本などいろいろ読んできた。

この本は日経新聞のソウル支局長も務めた著者が最新の北朝鮮の政治体制、経済事情を自らの目で確かめたことや、ジャーナリストとして収集した情報にもとずいて昨年12月に日経から出版された新書版。

最近北朝鮮の独裁者は内部抗争に忙しいのか国際的には随分とおとなしいが果たしていかがか?
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051.gif同期のフルヤさんが薦めてくれた「黒のクイーン」
こんなメールが届いた。ミステリーはあまり読んだことはないが、旅行気分になれればとアマゾンに注文して取り寄せて、進行中の「青年の樹」を途中で中断して読み始めた。
先日の大雪はどうでしたか? 小生は二回とも朝から玄関周りの雪かきをして
> 足腰を心配しましたが、毎日のストレッチ体操のおかげか、筋肉が少々痛かった
> 程度で済みました。 
>  ところで、一昨日、『黒のクイーン』(アンドレアス・グル―パー著、酒寄進一訳
> 創元推理文庫=電子書籍もあり)を読み終わりました。 この本はウィーン在住
> の保険関係探偵がチェコのプラハで調査活動をしているうちに殺人などに巻き込
> まれるという、ミステリー小説ですが、プラハの市内をいろいろ動き回る場面が多
> く出てきます。
>  確か、貴兄はプラハに行きましたよね。 きっとこの小説は臨場感を持って読む
> ことが出来るのではないかと思います。ミステリーなんて読んでる暇があるか!
> とお叱りを受けるかも知れませんが、気が向いたら読んでみてください。 土地勘
> があるとないのとでは、面白さがずいぶん違うはずです。


063.gif「ああ、愛しの前立腺」慈恵医大泌尿器科医 頴川 晋
これも読書家の同期ナガノさんが自分で読了したものを回してくれた本。
ナガノさんは前立腺摘出手術経験者。
小生は前立腺肥大症で夜中の頻尿があるが残尿感はなくて、がんのマーカーであるPSA値は問題ないので手術するほどではない。
by masayosi-oouchi | 2014-02-22 15:39 | 読書 | Comments(0)

遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ 遊ぶ子供の声聞けば わが身さえこそ揺るがるれ(梁塵秘抄) since2004 


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